栗甘露煮用の原料となるむき栗は、鮮度にこだわって調達しております。新鮮な原料を、不要な添加物で痛めたり、色を抜いたり着けたりするのではなく、素材本来の味を引き出した商品を作りたい。だから、当社では極力添加物を使わない製造にこだわっております。
当社の栗甘露煮製造方法は、むき栗の種類によって下記の3つに分類されます。
原料 | 製造方法 | 製品分類 | 原材料表示 |
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ミョウバン添加のむき栗 | 漂白剤と着色料を使用したもの。 市場で60%以上を占める |
漂白着色品 | 栗(韓国)、砂糖/酸化防止剤(V.C)、クチナシ色素、漂白剤(亜硫酸塩) |
漂白剤と着色料を一切使用していないもの(※1) | 無漂白無着色品 | 栗、砂糖 | |
ミョウバン無添加のむき栗 | 砂糖は白ザラを使用。和菓子専用の最上位品(※2) | 完全無添加(菓匠の栗) | 栗、砂糖 |
(※1)加工助剤使用。漂白剤ではありません。
(※2)鮮度重視の為、グラム設定はできません。また、無添加であるが故に栗に含まれる成分により、栗の一部が黒くなっているものがあります。
当社における製造方法の種別による生産量の比率ですが、下記の図が示すように、無漂白無着色品と無添加品が生産量の8割強を占めます。
当社は漂白剤を使用しない無漂白品や無添加品が主体ですが、市場に流通している栗甘露煮の多くは、漂白着色品となります。
漂白剤は添加物として果肉を鮮明な白の色調に整える効能があります。栗の場合は、漂白剤を使用する事で、果肉に含まれるポリフェノール(黒色) や栗の芽など、外観上の品位を損なう可能性のあるものを薄める事ができます。一方で、漂白剤特有の薬品臭が栗の風味を損なってしまうというデメリットがあります。
無漂白や無添加の栗甘露煮には、「栗の芽」や「ポリフェノール」が表面に黒く残っております。これが、漂白剤を使っていない証、栗本来の風味が生きた栗甘露煮に仕上がっているという証です。
栗には、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれております。タンニンは、特に渋皮に最も多く、そして果肉中にも胚や維管束等に多く含まれます。このタンニンが、栗の芽および果肉内部の黒紫変への物質的な要因となります。また、タンニンには、強い抗酸化作用があります。
栗の芽および果肉内部の黒紫変への変色は、果肉の発育および発芽作用によってタンニンが増加し、かつ、栗の主成分であるデンプン質が減少・糖質に転換するために生じるものであると考えられます。